6月の終わり、梅雨明けのような暑さの中、ようやく足を運ぶことができました。
草月会館で開催されていた草月流いけばな展「花のメヌエット」。
会期:2025年6月11日〜6月26日
会場:草月会館 2階 談話室
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展示室に一歩足を踏み入れると、そこには草月ならではの自由でのびやかな空気が広がっていました。
“メヌエット”とは、もともとフランスの宮廷舞踊に由来する、優雅で控えめな三拍子の舞曲のこと。
展示タイトルを目にしたときは少し意外でしたが、会場に足を踏み入れてみると、そのテーマが作品たちにやさしく息づいていることを感じました。
展示されている作品たちはどれも、花や器が空間の中でふわりと舞うように佇み、静かでリズミカルな“踊り”を見せてくれるかのよう。
まるで空気の中にメロディが流れているような、そんな感覚がありました。
水を感じるいけばな──花と器が描く静かな風景
「水を意識する」というコンセプトで作られた作品たち。
水盤やガラスの花器はもちろんのこと、
花器そのものが水の存在を感じさせるように使われていて、
まるで涼やかな風が通り抜けるような、清らかな空間が生まれていました。

キウイツルの曲線と、アンスリウムの光沢、すぐりの赤い実が印象的な作品。
丸みを帯びた花器が水の容れもの=金魚鉢を思わせ、そこに浮かぶ葉や実が涼を誘います。

もうひとつ、見逃せなかったのがこちらの作品。
サンキライとカークリコの力強い動きに、ホログラムシートの反射光がまるできらめく水面のよう。
技法や素材の工夫で、ここまで空気感が変わるのかと、静かに驚きました。
草月流の自由さ──“こうでなければ”を超えていく
草月流の作品を見ていると、「こうでなければならない」という型の重さをふっと忘れてしまいます。
もちろん、そこには技術と経験があってこそなのですが、それを感じさせないくらいに、のびやかで、柔らかな表現。
「メヌエット」というテーマにふさわしく、どの作品も“舞うように”“ささやくように”、空間に心地よいリズムを奏でていました。
さいごに──季節と響き合う花の時間
会期最終日に、なんとか見に行けて本当に良かったです。
展示を見ている間、暑さも忘れるくらいの涼やかな空気に包まれて、やっぱり「いけばな」って、その時季の空気をやさしく映すものなのだなと、改めて思いました。
草月流ならではの表現に触れながら、また自分のいけばなにも、ちょっとした「遊び心」や「余白」を取り入れてみたくなった一日でした。
それでは、今回はこの辺で。
花と猫、そしてちょっとの探訪記
いけばなとともに、今日もひと息。
