成田山公園で出会う春のひととき

花と季節のあれこれ
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少し足を伸ばして成田山公園へ。春を探しに、小さな旅に出かけました。

公園の入り口をくぐった瞬間、空気がふっと変わるのを感じます。

やわらかな春の光と、草木の匂い。

遠くで聞こえる小鳥たちのさえずりが、心の奥にまで優しく響いてきました。この日はちょうど訪れる人もまばらなようで、園内はどこか時間まで緩やかに流れているよう。

一歩一歩、足元を踏みしめながら、春の空気を胸いっぱいに吸い込んで、静かに歩きはじめました。

成田山公園の庭園を歩く

成田山公園は、池泉回遊式の日本庭園としても知られています。池を中心に、季節ごとにさまざまな表情を見せる樹々や花たち。

今は、若葉が芽吹きはじめる時季。

青々としたもみじ、まだ柔らかい新緑たちが、陽の光を受けてきらきらと輝いていました。池のほとりには、石橋や飛び石が配置され、水面に映る空と木々のグラデーションがとてもきれい。

ただ歩くだけでも、心が整っていくのを感じます。

庭園を歩く時間は、いけばなにおける「間」や「余白」を意識する感覚とどこか似ています。
詰め込まず、空間を楽しみ、自然と調和する。

そんな静かな喜びに、改めて気づかされるひとときでした。

藤棚に誘われて

公園の奥へと進むと、ふわりと香る甘い香りに誘われて、目の前に藤棚が広がりました。ちょうど見頃を迎えた藤の花が、空へと溶け込むように咲き誇っています。

淡い紫の花房が、風にそよぎ、ひと房、またひと房と、やさしく揺れている様子は、見ているだけで心がほどけていくようでした。

陽に透ける花びらの陰影、揺れるたびに変わる光の表情。自然の中に咲く花の美しさに、ただただ見入ってしまいます。

いけばなにおいても、こうした自然な「流れ」や「動き」を大切にすることがあります。

ふと、今ここで出会ったこの藤の姿を、心のどこかに留めておきたいと思いました。

今日は猫日和

さらに歩みを進めると、のんびりとくつろぐ猫さんに出会いました。

ふわふわの毛並みを陽に光らせながら、目を細めて昼寝をしている姿は、見ているこちらまでぽかぽかと温かい気持ちになります。

そっと足音を忍ばせて近づくと、ちらりとこちらを見上げて、また安心したように目を閉じる猫さん。

この場所の静けさとやさしさが、そのまま小さな命を包み込んでいるのだと感じました。自然の中に生きる小さな存在たち。

華やかな花だけでなく、こうした小さな自然との出会いも、華探訪の楽しみのひとつです。

春を胸いっぱいに吸い込んで

桜の季節が過ぎ、新緑が芽吹き、藤の花が香りはじめる——

そんな季節の移ろいを、成田山公園は静かに教えてくれました。

人が少ないこの日の庭園は、まるで自然と対話できるような空間。ただ歩くだけで、心の奥にたまっていたものがふわりとほどけていく感覚がありました。

やっぱり、花と自然のある場所を訪れると、心が整う気がしますね。

次は、もっと藤が咲きそろう頃にまた訪れてみたいと思います。

それでは、今回はこの辺で。

花と猫、そしてちょっとの探訪記
いけばなとともに、今日もひと息。

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