いけばなと季節の色

花と季節のあれこれ
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春の色が変わってきたと感じるのは、桜の花びらが風に舞い始めた頃。
千鳥ヶ淵のソメイヨシノが葉桜になり始めると、次に顔を出すのは明るい黄緑、そして淡い藤色や柔らかな白。

いけばなを学ぶようになってから、ただ「春」と一括りにするのが惜しいほど、色の移ろいに目が留まるようになりました。

花材を選ぶとき、桜の淡いピンクに合わせるのは、レンギョウのまっすぐで鮮やかな黄色? それとも、アセビのしとやかな白?

どんな季節の色と響き合わせるかで、同じ花でも全く異なる印象に生まれ変わるのが、いけばなの面白さだなと改めて感じています。

少しずつ、ピンク一色だった街に、明るい黄緑や若草色が混ざり始めたこの季節。

いけばなでも、花と葉のバランスを考えることが、ちょっと楽しい時期です。

春の色を組み合わせてみるということ

春の花はどれも主役になり得る力を持っているからこそ、色同士の相性がとても大切だと感じます。

前回のお稽古でいけたように、ラナンキュラスのやさしいピンクに、ドラセナの深いグリーンを添えてみたり、黄色のレンギョウと合わせて一気に春らしさを加速させたり。

こうした色の組み合わせは、自然の中では意外と見逃してしまいがち。でも、いけばなとして向き合うことで、花と色に「会話」するような時間が生まれる気がします。

「このピンクは、どんな色と並んだら一番きれいに見える?」

「ここにひと差し、若葉のようなグリーンを足してみたらどう?」

そんなふうに、頭の中で色を並べて遊ぶのが、最近の私の小さな楽しみです。

季節の色を心でとらえる

桜が終わると、どこか物悲しい気持ちにもなりますが、その隙間を埋めてくれるように、新しい芽吹きの色が広がってくるのが春の良さ。

いけばなでは、そうした「今」の空気をどう表現するか、というのも大切な要素のひとつ。

色も、枝の線も、配置も、花材が持つ“声”を聴いて、それに寄り添いながら作品を仕上げていく作業は、ちょっとした瞑想のようで、心がすっと静かになります。

桜色から若葉色へ

季節が進むたびに、また違う色に会えると思うと、次のお稽古も、花屋さんに立ち寄るのも、ちょっとわくわくします。

今この瞬間しかない春の色。

それをほんの少しでも花の中にとどめることができたら――

そんな気持ちで、今日も花に向き合っています。

それでは、今回はこの辺で。

花と猫、そしてちょっとの探訪記
いけばなとともに、今日もひと息。

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