こんにちは。
前回の記事では、初めて訪れた八丈島で感じた自然の力強さや、明日葉やヘゴなど島に息づく植物たちとの出会いについてご紹介しました。
今回は、その続きとして、より“華探訪”らしい視点で花や植物に込められた想いや印象、そこから感じた小さな気づきを記録していきたいと思います。
どうぞ最後までお付き合いください。
火山の島に咲く、小さな命たち
植物園や公園を歩いていると、「え、これも八丈島にあるの!?」と驚くような花々に出会います。
火山由来の土壌と、南からの湿った風が育む、八丈島ならではの植生。
その中でも、印象的だった植物をいくつかご紹介します。
🌿 オオタニワタリ
島内の木陰や岩の隙間に、力強く広がるシダ植物。
葉の一枚一枚がしっかり厚く、濃い緑が瑞々しい存在感を放っていました。
しかも木や岩にも根を張っていて「土がなくても生きてる…すごい…」と、しみじみ。
大きく広がる葉を眺めながら、「いけばなでいけたら、どんな作品になるんだろう」と想像。
草月流の中でも、構成の骨格や“流れ”を担う存在として取り入れられることがあるそうで、その可能性にも心が躍ります。

🪷 ハマボッス
今回の旅で出会った中でも、とくに愛らしかったのがこのハマボッス。
真っ黒の溶岩浜の隙間から、小さく咲いていた白い花。
潮風に吹かれながらも、ちゃんと咲いていて、「たくましい」って言葉がぴったりでした。
風にそよぎながら咲く姿は、控えめでありながら、凛とした存在感がありました。
都会の花壇ではあまり見かけないだけに、その素朴さに惹かれました。

🌺 ブラシノキ(カリステモン)
そして最後にご紹介したいのが、赤い筆のような不思議な花──「ブラシノキ」。
遠目に見たとき、「あれは何?」と近づいてびっくり。
本当に細かい毛のような花が密集していて、その独特のフォルムは、ひと目見たら忘れられません。
いけばな展で見かけたことはあるものの、野生で見るのは初めて。
「こんな花が、こんなところに咲いているなんて」と、小さな発見に心が浮き立ちました。

植物の風景に励まされて
今回の八丈島の旅で、あらためて感じたのは「植物のたくましさ」でした。
溶岩の上に根を張り、風雨にさらされながらも、太陽に向かってすくっと立つ姿。
自然の中で出会う植物には、いけばなで触れる花材とはまた違った魅力があります。
花屋で並ぶ姿よりも、ずっと自由で、したたかで、でも静かな美しさを持っている──そんなふうに感じました。
おわりに
旅を終えて帰ってくると、不思議と「花をいけたいな」という気持ちが湧いてきます。
島で見た植物たちの生命力や、風景に寄り添う姿が、私の中で静かに力をくれたのかもしれません。
今回出会った花たちを、いけばなの中でどんなふうに生かせるのか──
これからの季節の中で、少しずつ試してみたいと思います。
それでは、今回はこの辺で。
花と猫、そしてちょっとの探訪記
いけばなとともに、今日もひと息。

